「ビッグバン宇宙論」

サイモン・シンの「フェルマーの最終定理」を読み、とても面白かったのと昔から宇宙が好きだったのが合わさって「ビッグバン宇宙論」を読み始めました。

ビッグバン宇宙論 (上)

ビッグバン宇宙論 (上)

 
ビッグバン宇宙論 (下)

ビッグバン宇宙論 (下)

 

 

この本を読んでいたのは春休みのちょうど台湾旅行の時期でした。

空港で友達を待っている間に読んでいたのがとても懐かしいです(笑)

 

 

この本は宇宙論の歴史とそれをつくった科学者達について書かれています。

この本の最もいいと思うところは、ビッグバンモデルができるまでの長い歴史をゆっくりと詳しく書いてあるところだと思います。

 

まず初めに古代ギリシャの数学観から入り、天動説と地動説について当時の観測事実と常識からどちらが評価されていたかについて書いてありました。

ここまで読んで導入やつかみが非常に上手いなと思いました。

このような歴史書は淡々と事実を書いているだけで、読みにくいものが多いイメージですが、この本は違いました!!

 

 

心に残った文章や面白いなと思った文章を書いていこうと思います。(自分が忘れてしまわないために笑)

  • 地球上での生活には金がかかるかもしれないが、太陽のまわりを年に一周する旅が無料でついてくる。(作者不明)p.12
  • 家が石で造られるように、科学は事実を用いて作られる。しかし石の集積が家ではないように、事実の集積は科学ではない。(アンリ・ポアンカレ)p.28
  • テクノロジーは生(と死)をより快適にするために役立つのに対し、科学はひたすら世界を理解しようとする努力だ。科学者を駆り立てているのは、快適さや便利さではなく好奇心なのである。(サイモン・シン)p.29
  • 科学者が自然を研究するのは、それが役に立つからではない。科学者が自然を研究するのは、そのなかに喜びを感じるからであり、そこに喜びを感じるのはそれが美しいからである。(アンリ・ポアンカレ)p.30
  • 常識とは18歳までに身につけた偏見の寄せ集めである。(アルベルト・アインシュタイン)p.34
  • 無理数πの記憶術 「How I need a drink, alcoholic of course, after the heavy lectures involving quantum mechanics.」 それぞれの単語の文字数に注目すると「3.14159265358979」である。p.85
  • 聖書は天国への行き方教えるものであって、天の仕組みを教えるものではない(ガリレオ・ガリレイ)p.85
  • 死は、科学が進歩する大きな要因のひとつなのだ。なぜなら死は、古くて間違った理論を捨てて、新しい正確な理論を取ることをしぶる保守的な科学者たちを片づけてくれるからだ。(サイモン・シン)p.91
  • 人は五感によって周りの世界を探求し、その冒険を科学と呼ぶ。(エドウィン・パウエル・ハッブル)p.248
  • 天文台に向かって車を走らせていたある天文学者が、ドップラー効果を利用して警察を丸め込もうとしたジョーク。その天文学者は信号無視をして捕まったのだが、自分は信号に向かって走っていたため、赤信号の光が青方偏移のために青く見えたのだと言い訳をした。すると警察官は、信号無視は見逃してやる代わりに、罰金を倍額にしてスピード違反のキップを切った。波長がそれほど大きくずれるためには、天文学者は時速二億キロメートルほどで車を飛ばしていたことになるからだ。p.277-278
  • 理論は間違うことがある。だからこそ、高価な実験装置や巨大望遠鏡に投資することに大きな価値があるのだ。なぜなら、良い理論と悪い理論の区別をつけさせてくれるのは、実験と観測だけであるから。p.17
  • あらゆる物理は、ありえないことか、当たり前かの二つに一つだ。それを理解するまではありえないことだが、いったん理解すれば当たり前になる。(アーネスト・ラザフォード)p.42
  • 科学で耳にするもっとも胸躍る言葉、新発見の先触れとなるその言葉は、「ヘウレーカ!」ではなく、「へんだぞ……」だ。(アイザック・アシモフ)p.108
  • 一般に、われわれは次のようなプロセスで新しい法則を探す。第一に、当てずっぽうで考えてみる。笑ってはいけない。これは一番大事なステップなのだ。次に、その法則でどういうことになるのか計算をしてみる。そして、得られた結果を経験とくらべてみる。もし経験と合わなかったら、当てずっぽうで考えたことは間違いだ。当たり前のことだが、ここに科学への鍵がある。きみの考えがどれほど美しいか、きみがどれだけ頭が良いか、きみの名前が何であるかとは関係がない。経験と合わないものは、間違っている。それだけのことだ。(リチャード・ファインマン)p.108
  • ロマンチストは、自分は星くずでできているのだという考えが気にいるだろう。冷笑家は、自分は核廃棄物だと考えるほうを好むかもしれない。p.141
  • 科学者とは、正しい答えを与える者ではなく、正しい問いを発する者である。(クロード・レヴィ=ストロース)p.263

 

 

ぜひ宇宙に興味がある人は読んでみてください!!
本当に読みやすく、新しいことをたくさん知れます。